はじめに
SAP HANAプラットフォーム エバンジェリストの松舘です。
以前ご案内した
Hadoop連携SAP HANA Vora 最新版1.2のリリースの新機能として、モデリング機能があります。
今回はその画面ショットとともに簡単に機能を紹介します。
Vora Tools
SAP HANA Vora Toolsを利用することで、簡易的なデータ参照や、SQLの実行、OLAPモデリングが可能です。Vora Toolsを利用しない場合でも、Zeppelin等のノートツールからもSAP HANA Voraにアクセスできます。
Vora Tools http://<DNS_NAME_OF_JUMPBOX_NODE>:9225 にアクセスすると、以下の様にアクセスできます。
データブラウザー
データブラウザーを利用することで、簡易的にテーブルやビューのデータを参照が可能。(テストデータにはTPCHのデータジェネレータを利用しています)
SQLエディター
SQL
の実行が可能。Scalaは実行できません。
モデラー
グラフィカルユーザインタフェースにより、ドラッグ&ドロップ操作で、OLAP
モデリングが可能。
VIEW/DIMENSION VIEW/CUBE VIEWが定義できるほか、アノテーション(項目名にラベルをつける)等の作業を行えます。
トラブルシューティング
Vora Toolsに接続できない場合は、管理ツールを利用してThrift Serverの稼働状況を確認したり、再起動すると接続できるようになります。
Vora1.2では、テーブル名を大文字しか受け付けない不具合があるため、小文字でテーブル名で登録するとVORAから認識されません。
既知の不具合ですので、回避策としてテーブル名は大文字で登録してください。(将来リリースで修正予定)
Voraモデラーでは、ドラッグ&ドロップ操作とともにバックグラウンドでSQLが生成されます。
定義が正しくないと不正なSQLが生成されるため、保存しようとすると、エラーチェックの結果弾かれてモデルの保存ができません。
残念ながら親切なエラーは表示されないため、慎重に定義する必要があります。
登録されたテーブルの定義が破壊されてしまった場合には、以下のようなエラーメッセージが表示されます。
org.apache.spark.sql.AnalysisException: no such table <tablename>; with error code 0, status TStatusCode_ERROR_STATUS
SQLエディタを利用して、以下のコマンドで再登録すると、Voraカタログのテーブル定義情報が再作成されます。
REGISTER ALL TABLES USING com.sap.spark.vora OPTIONS (eagerLoad "false");
テーブル定義をドロップする場合には、以下のコマンドを利用します。
DROP TABLE <tablename> USING com.sap.spark.vora ;
VIEW定義をドロップする場合には、以下のコマンドを利用します。
DROP VIEW <viewname> USING com.sap.spark.vora ;
上記の他、既知の不具合は以下のサイトに回避策とともにまとめられています。
SAP HANA Voraにチャレンジされる方は、ぜひ以下を参考にしてください。
現在、Vora 1.3のBETAプログラムを展開しています。
1.3では、今回ご紹介したモデリング機能の強化や、時系列機能、グラフエンジン、ディスクストレージ、ドキュメントストア機能の追加が予定されています。(出荷時に提供機能が変更される場合があり、SAPは予告なく変更する権利を有しています。本投稿の記述内容についてSAPは一切の保証を行いません。)
https://influence.sap.com/BetaSAPHANAVora13
トラブルシューティング参考情報
トラブルシューティングガイド(1.4)
stackoverflow VORA
https://stackoverflow.com/questions/tagged/vora
<参考>
トラブルシューティングガイド(1.3)
トラブルシューティングブログ(<1.2)