SAP Datasphereは新機能として「分析モデル」が追加されました。
「分析モデル」では、ファクトに保持するメジャー、ディメンション、ディメンションの属性情報からの選択、分析データのプレビューなどの機能が追加されたことにより分析オブジェクトの設計において、さらに多くの自由度が提供されました。
本ブログでは「分析モデル」の新機能のうちユーザーエクスペリエンスとインタフェースをナビゲート方法について紹介します。
エクスペリエンスとナビゲーション
分析モデルのユーザーエクスペリエンスは、左側にグラフィカルキャンバスが表示され、右側に現在選択されているオブジェクトの詳細が表示されるプロパティパネルとなっています。

分析モデル インタフェース内の機能の概要
プロパティに表示されるのは、「現在選択されているオブジェクト」になります。
「ファクトソース」の青い線の領域をクリックすると、分析モデル自体のオブジェクトのプロパティが表示されます。

分析モデル自体のプロパティ
これはSAP Analytics Cloud が SAP Datasphere内のデータをどのように利用するかをメジャー、ディメンション、変数、フィルタで設定します。
設定する場所は以下があります。
・分析モデルのビジネス名を変更する
・メジャーの追加(計算メジャー、制限メジャー、固有値カウントメジャー、通貨換算メジャー)
・変数の追加
・フィルタの追加
ファクトノードのプロパティ

ファクトノードのプロパティでは以下のことができます。

1.エイリアス(名称)の設定ができます。
2.ファクトノードが分析モデルに公開するメジャーをチェックボックスのON/OFFで追加または削除ができます。
注意:データビルダで項目を追加した場合に分析モデル自体のプロパティに追加した項目が表示されません。ファクトノードのプロパティを表示して追加した項目にチェックを入れると分析モデル自体のプロパティで表示されるようになります。
例)データビルダで項目「クライアント」を非表示から表示に変更し、分析モデル自体のプロパティに表示させる方法
クライアントの列を復元し、デプロイをします。

分析モデル自体のプロパティにディメンションとして「クライアント」は表示されていません。

「ファクトソース」の青い線の領域をクリックすると、分析モデル自体のオブジェクトのプロパティが表示されます。追加した項目「クライアント」にはチェックボックスがOFFになっていますので、チェックボックスをONにします。

分析モデル自体のオブジェクトのプロパティに追加した項目「クライアント」が表示されます。

3.ファクトソースに直接関連付けられている属性をチェックボックスのON/OFFで追加または削除ができます。「属性を編集」をクリックするとビジネス名(名称)を変更することができます。
4.ファクトソース自体に入力パラメーターがある場合、固定値に設定するか分析モデルの変数にマッピングするかを選択することができます。

データプレビュー
データプレビューには二種類あります。
1.ノードをクリックしてデータプレビューボタンを押すとビューまたはテーブルのリレーショナル (レコード毎)のデータを確認することができます。分析モデル内でどのように統合されているのか確認するのに便利なプレビューボタンです。

2.結合された結果全体のデータを確認することができます。データプレビューでは、SAP Datasphere の分析モデルを利用し、SAP Analytics Cloudでストーリーを作成せずに集計結果のデータをExcelのピボットテーブルのようにプレビューすることができます。
※データプレビューの詳細内容はこちらの
ブログをご確認ください。
ヘルプリンク
SAP Datasphere Analytic Model Series – User Experience and Navigation Paradigm
SAPヘルプ
最後に
本ブログでは、SAP Datasphereでの分析モデリングでのオブジェクトプロパティと分析モデル自体のプロパティの違いを簡単に紹介しました。
SAP Datasphereの分析モデルでは豊富な分析モデリングが可能となっておりますので、ご参考になると幸いです。
分析モデルについての詳細なブログ
・
SAP Datasphere モデリング : 新しい「分析モデル」の利用と「分析データセット」
・
換算レートの連携 と 通貨換算ビューの有効化
・
SAP Datasphereの分析モデルでの各種メジャー作成機能のご紹介
・
SAP Datasphereの分析モデルでのデータプレビューのご紹介
・
SAP Datasphereの分析モデルでの例外集計のご紹介
・SAP Datasphereの分析モデルでのユーザーエクスペリエンスとナビゲーション方法のご紹介(←本ブログ)
・
SAP Datasphereの分析モデルでの変数のご紹介