
BW bridgeへSAP BW、SAP BW4/HANA からクエリを転送することができます。
BW bridgeからSAP Datasphereシナリオ(エンティティインポート)では階層を持つクエリのインポートがサポートされていません。
BW bridgeへの転送後にSAP Analytics Cloudを利用する場合にはデータビルダを分析モデルで利用することができますが、SAP Analysis for Microsoft Officeをレポートとして利用する場合には、利用モデルのみがサポートとなり分析モデルを利用することはできません。
本ブログでは、利用モデルを利用してディメンション(ビジネスエンティティ)に階層ビューを外部階層として割り当て、階層を利用する方法を紹介します。
階層データのディメンションをビジネスエンティティで外部データ階層として割り当てる必要があります。
テキストノードと間隔を設定しているBWの階層をSAP Datasphereの外部階層として定義する方法を解説します。
原価センタ階層を例に BW bridgeスペースからマスタを共有し、 SAP Analysis for Microsoft Officeでの表示までの全体像になります。
※BW bridgeを利用してエンティティインポートで作成されている場合には赤枠で囲った箇所が新規作成箇所となります。
データビルダから BW bridgeスペースに接続し、『リモートテーブルをインポート』を選択します。
作成したい階層のインフォオブジェクトのフォルダを選択し、階層ディレクトリ ビューの作成に使用できる階層情報と階層のノード値を含む (階層ストア) にチェックを入れてインポートを行います。
後続で利用するため以下のリモートテーブルをインポートします。
・BWBRIDGESPACE.0COSTCENTERHIERARCHY
・BWBRIDGESPACE.0COSTCENTER-TXT
インポートしたリモートテーブルで階層を作成するために必要なテーブルを利用するスペースに共有します。
後続では原価センタでの階層の作成方法を記載していますので、以下のテーブルを共有します。
・BWBRIDGESPACE.0COSTCENTERHIERARCHY
・BWBRIDGESPACE.0COSTCENTER-TXT
共有したテーブル『BWBRIDGESPACE.0COSTCENTER-TXT 』を利用してディメンションビューを作成します。
制約:言語依存テキストは、ソースがディメンジョンである場合にのみ利用モデルで利用できます。
※テキストを表示する場合には階層を『 COST_TEXT 』にする必要があります。
原価センタ属性を利用する場合は階層とは別に属性のビューを作成してご利用ください。
①共有したテーブル『 BWBRIDGESPACE.0COSTCENTERHIERARCHY_NODE_TEXT 』を利用してディメンションビューを作成します。
データによって絞り込み設定や式が変更になりますのでデータをご確認いただき設定をしてください。
一意にならない場合はキーとテキストが一意になるように設定してください。
※1階層ビューの作成でキーとなる0COSTCENTERと一意に設定してください。
※2レポートでテキストとして表示する値を設定してください。
②共有したテーブル『 BWBRIDGESPACE.0COSTCENTER-TEXT 』を利用してディメンションビューを作成します。
① 、 ②で共有したテーブルを結合してディメンションビューを作成します。
共有したテーブル『 BWBRIDGESPACE.0COSTCENTERHIERARCHY 』を利用して階層ビューを作成します。
階層のリモートテーブルにはすべての階層が含まれているため、フィルタを作成してインフォオブジェクトの階層で定義されている階層分この手順と後続の手順で作成する必要があります。(例:原価センタ階層10001000-900、1000WY0000 )
ビジネスビルダからディメンションを作成します。
データソースのデータエンティティは4.で作成した『COST_hierarchy』を選択し、保存を押します。
属性の設定画面で内容を確認します。
キーの設定の設定画面で内容を確認します。
階層の追加設定を行います。
外部データソース階層のデータエンティティは4.で作成した『COST_hierarchy』を設定してください。
設定すると階層テーブルからのキーと階層構造(親子)が自動的に設定されますので、確認後確認を押し保存をしてください。
階層を追加する場合には『新しい階層』から別の階層を追加することができます。
ビジネスビルダからファクトを作成します。
データソースのデータエンティティはトランザクションデータがあるデータエンティティを選択し、保存を押します。
(本手順ではFI_GL_TESTをデータエンティティとして使用しています)
メジャーの設定画面で内容を確認します。
属性の設定画面で内容を確認します。
キー定義の設定画面で内容を確認します。
アソシエーションの追加設定を行います。
ターゲットキーマッピングの外部キーフィールドに『原価センタ』を設定して保存してください。
ビジネスビルダから利用モデルを作成します。
一般の設定画面で『公開データアクセスを許可』にチェックをいれてください。
ビジネスビルダから利用モデルを作成します。
ディメンションソースを追加し5.で作成した『COST_TEXT』を追加してください。
『COST_TEXT』が表示されますので、下の赤で囲っている『アソシエーションパスをリンク』を押してください。
ディメンションソースに『COST_TEXT』が追加され、ソースモデルが完成します。
メジャーの設定画面でレポートに表示するメジャーを選択し保存してください。
属性の設定画面でレポートに表示する属性を選択します。
ここで必ず5.したディメンション(ビジネスエンティティ)のCost Centerを追加し保存してください。
階層の設定画面で5.で作成したディメンション(ビジネスエンティティ)『COST_TEXT』を設定し保存してください。
パースペクティブの設定画面で再度レポートに表示するメジャーを設定してください。属性、階層を選択し、設定の『分析モードで実行』にチェックを入れてデプロイを行ってください。
7.の『CM_COST_analysis2』が完成すると自動的に『PP_COST_analysis2』が作成されていることを確認してください。
BWで設定されている階層の定義情報です。
8.の『PP_COST_analysis』をデータソースとしてレポートを表示し、階層を4.で作成した『COST_hierarchy』を行に移動させてBWで設定されている階層の定義情報と一致するか確認します。
本ブログで紹介しました、利用モデルでの階層ビューを外部階層として利用することができます。
分析モデルを利用しての階層表示方法とは異なりますが、階層テーブルをリモートテーブルとしてインポートし、SAP Datasphereで独自に階層を表示する方法をご紹介しましたので、ご参考になると幸いです。
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