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MikuKawanabe
Product and Topic Expert
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この記事は SAP Advent Calendar 2025 の12月10日分の記事として執筆しています。

ついに、皆様待望の新 TDD AI Unit の提供が2025年10月末から始まりました。

このブログでは、SAPが最近リリースした新しい TDD AI Unit SKU について、 @finn_backer さんのブログの内容を翻訳し情報をまとめたいと思います。

まず、このTDD AI Unit提供は、パートナーの皆様にとって嬉しい点がいくつかあります。
価格が本番用(productiveAI Unitsよりかなり抑えられている こと。
AI機能を使用するたびに SAP には LLM コストが発生するため、TDD向けとはいえSAPが一定の費用を請求する必要があります。
しかし、本番用のAI Unitと比較すると、TDDの価格は大幅に低く、SAPがAI活用、提案を本気で加速していきたい意図が現れています。

基本的な仕組みが本番用AI Unitとほとんど同じであること。
唯一、契約期間が四半期ごと(3ヶ月)である点 は少し複雑さを増しますが、その分ライセンスも四半期ごとに解約できるなど、柔軟性をもたらしている側面もあります。

下記より、よくある質問をまとめる形式でご説明していきます。

Q. TDD AI Unit の価格はいくらですか?

簡単に説明すると、最小購入単位は100ユニット(1ブロック)で、価格は65ユーロです。1ユーロ=180円換算で、11,700円弱になります。割引はなく、上限もありません。

契約期間が四半期(3か月)なので、見方を変えると、「25 AI Unitを 16.25ユーロ ( 2,900) で買い、3ヶ月以内に使い切る契約(自動更新あり)」と表現することもできます。

Q. 今回のリリース内容と、その重要性は?

SAPパートナーにとって、AI機能をお客様にデモをしていくことは「Business Suite & AI First」の世界では極めて重要です。

これまでは、パートナーは一時的な措置として 本番用(productiveAI Units TDD用途に流用していましたが、今回の新しい TDD AI Unit SKU により、主に次の2点が大きく改善されました。

  1. パートナーがセルフサービスでTDD AI Unitを購入できるようになった
    • SAP担当営業への問い合わせが不要となり、見積依頼、日程調整パートナーアカウントに正しくAI Unitが割り当てられるまでの手間も削減でき、時間的な遅延が大きく解消されます。

  2. 価格が本番用AI Unitライセンスより大幅に低い
    • デモ用途としてより利用しやすくなります。

Q. 通常の「Manage my services」アプリでTDDライセンスと同じように注文するの?

いいえ、異なります。TDD AI Unit は SAP Store 経由でのみ注文可能 です。SAPは今後、顧客およびパートナー向けの購入フローをSAP Storeへ集約していく方針で、今回のTDD AI Unitはその象徴的な例になっています。

SAP Store のAI Unit購入ページへアクセス、

  1. ページをスクロール
  2. “Buy as a partner” タブを選択
  3. “Configure to see price” をクリック
  4. SKU 8019670を購入

という流れで購入します。

MikuKawanabe_0-1765341601739.png

Q. SAP Store の説明文に「年間100 Unitのブロックで、契約期間3ヶ月につき25%が割り当てられる、利用しないものは失効する」とあるが、本番のAI Unitと異なるのですか?

はい、その通りです。TDDの場合は、本番用AI Unitsとは少し仕組みが異なります。

TDDサブスクリプションでは、SAP3か月を標準の契約期間としており、これはパートナーが商談サイクルに応じて、必要に応じて柔軟にシステムをオン/オフできるようにするためです。

その他の点については、TDD AI Units のルールは本番用AI Unitsと同様です。
具体的には:

  • ユーザーごとの「リクエスト」キャパシティ
  • 各AI機能ごとの「リクエスト」消費量(コスト)

などは本番AI Unitと同じです。これらは全て、 TDD AI Features Guide Price List に記載されている内容に準拠します。

また、AI機能のアクティベーションプロセスについても、本番環境向けAI Unitsの場合とほぼ同じ手順となります。

Q. 解約したい場合はどうなりますか?

たとえば、パートナーが202611日に 100 AIユニット(1ブロック) を購入したとします。購入時点で 16.25ユーロが請求され、25 AIユニット が付与されます(年間100ユニットの25%)。

その後、パートナーが 契約終了日の30日前に解約を行った場合(=3か月契約の終了前)、それ以上の請求は発生しません。

つまり、16.25ユーロを支払い、3か月間で25 AIユニットを使える
ということになります。

一方で、解約を行わなかった場合は、契約が自動更新され、
再び 16.25ユーロが請求され、次の3か月分として25 AIユニットが付与 されます。

Q. この新しい TDD AI Unit SKU Joule for Consultant で使うことはできますか?

いいえ、できません。Joule for Consultant を利用するためには、本番用(productiveAI Units が必要です。
詳細はこちらをご覧ください。

Q. 100 AI Units1ブロック)で何ができますか?

すでに TDD 上で Core ERP CloudPublicLOBシステムを利用している場合、100ユニットを使って Financial Management AI PUPMPer User Per Month)ユーザーを1名、1年間運用できます。

  • Financial Management AI の月額コスト:8 AI Units /
  • 四半期ごとに必要なユニット:24 AI Units8 × 3
  • 年間必要ユニット:96 AI Units
    → 100 Units 1ブロックで1年間カバーできます。

Private CloudSCMCX の場合も同様の計算方法です。

SuccessFactors の場合、

  • HCM AI PUPM0.5 AI Unit /
    → 100 AI Units 16名のユーザーを1年間運用可能です。

すべて TDD AI Features Guide Price List のデータに基づきます。

Q. Financial Management PUPM:四半期ごとに使い切れなかった1ユニットはどうなりますか?

使用しなかった AI Unit 3ヶ月後に失効します(繰越不可)。
ただし、余った 1 Unit を有効活用するおすすめの方法をご紹介します。

💡おすすめ:Document Grounding
四半期あたり 0.6 AI Units40ドキュメント を処理可能
→ デモ用途には十分な容量です。

Document Grounding: A hidden gem in SAP Business AI’s portfolio for smaller companiesの記事で詳細を確認いただけます。

Q. TDD ではユーザー名ではなく「ロールユーザー」でログインしますが、これは変わりますか?

いいえ、今まで通りです。TDD LOB ソリューションをデモする際にロール用ユーザーでログインするという運用は継続されます。

ただし、Cloud Identity Service 上で実際にログインに使うユーザー名に対して、AI PUPM パッケージを割り当てる必要があります。

Q. TDD AI Units を注文した後、AI機能を有効化するには何をすればいいですか?

LOBごとに多少異なります。詳細はこちらをご覧ください。
一般的なプロセスは以下の通りです:

  1. SAP for Me で、利用したい TDD PUPM パッケージのアクティベーションを申請
  2. Cloud Identity Services で、対象ユーザーに PUPM パッケージを割り当て
  3. SAP for Me で、利用したい AI Features のアクティベーションを申請
    • どの TDD インスタンスに紐づけるか指定
    • SAP がエンタイトルメントを LOB ソリューションへ付与
  4. LOB ソリューション内で、
    • ユーザーに対して個別の AI 機能利用権限を付与

Q. パートナーが 容量(request capacity)を使い過ぎる可能性はありますか?

各 AI PUPM ユーザーには非常に大きな request 容量(例:Financial PUPM 5,200 request)が提供されます。理論上過剰利用は可能ですが、実際に起こる可能性は非常に低いです。

理由:

  • SAP は「本番利用でも十分余裕がある」ように request 容量を設計している
  • TDD では本番より AI 機能使用頻度が低いため、消費量も少ない
  • 仮に1ユーザーが多少使い過ぎても、他ユーザーの未使用分で相殺されるケースが多い

Q. 万が一パートナーとして過剰利用(overuseした場合はどうなりますか?

もし過剰利用が発生した場合、追加で使用した分は、既存の AI Unit 残高から差し引かれます。

例えば : 

  • ERP Cloud 5名の TDD AI PUPM ユーザーがいるとします
  • 月額費用は 26ユーロ
    • 計算:5ユーザー × 8 AI UnitsPUPM× 0.65ユーロ

ここで、仮に 全ユーザーが25% 過剰利用したとしましょう(実際は極めて起こりにくいですが)。この場合、追加使用量は 13 AI Units、コストにすると 8.45ユーロ です。

計算の詳細(TDD AI Feature Guide Price List に基づく)

  1. 5ユーザーの合計リクエスト許容量
    5 × 5200 = 26,000 request
  2. 25%の過剰利用量
    26,000 × 25% = 6,500 request
  3. 超過分のAI Unit換算
    超過分1,000 request につき 2 AI Units
    → (6,500 / 1,000) × 2 = 13 AI Units
  4. AI Unit の金額換算
    13 AI Units × 0.65ユーロ = 8.45ユーロ

ただし、この金額(8.45ユーロ = 約1,500円)は、他のライセンスと比べ、かなりインパクトは小さいかと思います。

Q. 過剰利用が起こる可能性は非常に低く、費用インパクトも小さいとしても、どのように監視・管理すればよいですか?

SAP2026Q1 SAP for Me 上で TDD AI Units の残高や消費状況を確認できる機能を提供する予定です。パートナーは、これを定期的にチェックすることで利用状況を把握できます。

また、PUPMパッケージは 毎月 AI Units を消費する仕組みなので、ユーザーを月単位で「有効化/無効化」できます。

例えば:

もし12月時点で「しばらくAI機能を使わないコンサルタント」がいる場合、
12月末までに SAP Identity Cloud Services でそのユーザーのPUPMパッケージを無効化できます。
そうすると、1月以降はそのユーザーによるAI Units の消費はゼロになります。

毎月初め、SAP

  • 前月にPUPMパッケージが割り当てられていたユーザー数
  • × 月ごとのAI Unitコスト
    を計算し、その分をAI Unit残高から差し引きます。

パートナー側でユーザー管理を行い、ユーザー1人あたりの月額AI Unit消費量も事前に分かっているため、消費量を自分たちでコントロールし、予測することが可能です。

Q. その他の質問は?

ゴールド/プラチナパートナーは、 SAP Business AI Licensing & Pricing Advisory を無料で利用できます。その他、こちらのブログに質問をいただくことも可能です。

TDD AI Unitに関連するAIコストの仕組みをさらに理解したい場合には、
SAP PUPM Business AI: what does it cost to run ONE AI feature ONE time?を読むことをおすすめします(本番AI Unit向けの記事ですが、TDDでも共通点が多いです)。

SAP Business AI TDD全般についてはPartner TDD landing page を参照してください。

では早速Business AIの検証を始めてみましょう!
Thank you @finn_backer -san!
#SAPアドベントカレンダー